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LPICは、Linux技術者としての知識や能力を証明するベンダー資格です。Linuxは、誰でも利用できるオープンソースであり、無償で利用できることからパソコン、スマートフォン、家電など様々な製品に利用されています。多くの分野で利用されているため、Linuxを扱えるインフラエンジニアの需要は高いと言えます。

本記事では、LPICの難易度や、合格に必要な勉強時間の目安について詳しく紹介します。LPICの受験を考えている方はぜひ参考にしてください。

LPICの種類

LPICは大きく3つの種類に分けられ、経済産業省が定める「ITSSレベル(ITスキル標準)」では以下のレベルに設定されています。それぞれ必要な試験に合格することで、LPICの認定が受けられます。

種類 ITSSレベル 認定取得条件
LPIC-1 レベル1 101試験と102試験の両方に合格する
LPIC-2 レベル2 LPIC-1認定を取得し、201と202の両方の試験に合格する
LPIC-3 レベル3 LPIC-2認定を取得し、いずれかの専門認定試験に合格する

LPICの試験概要

LPICの試験概要は以下の通りです。

種類 対象試験 試験時間 出題数 合格ライン
LPIC-1 101試験

102試験

90分 約60問 65~75%程度
LPIC-2 201試験
202試験
90分 約60問 65~75%程度
PIC-3 300試験
303試験
305試験
306試験
90分 約60問 65~75%程度

LPIC合格に必要な勉強時間

LPICの難易度は、LPI日本支部が運営するLinuCと同じと言われています。以下は、LinuC公式サイトで公開されている各試験の勉強時間の目安です。LPICの合格に必要な勉強時間の目安として参考にしてみてください。

  • LinuCレベル1:1か月~3か月程度
  • LinuCレベル2:3か月~半年程度
  • LinuCレベル3:半年~1年程度

※参考:LinuCで証明できるレベル

ただし、実務経験やIT知識の有無によって必要となる勉強時間は異なります。以下でそれぞれの試験に合格するために必要な勉強時間の目安について詳しく説明します。

LPIC-1の勉強時間の目安

LPIC-1に合格するためは、Linux未経験の場合で150時間ほど、基本的なIT知識があれば100時間ほどの勉強時間が必要です。LPIC-1の認定を受けるためには、2つの試験それぞれに合格する必要があるため、各試験50~75時間が勉強時間の目安となります。

LPIC-1は、LinuX初心者向けの資格であり、ITSSレベルのレベル1に指定されています。レベル1は、IT実務未経験者や新入社員などが該当するエントリーレベルの位置付けです。情報処理技術者試験では、ITパスポートがレベル1に該当します。未経験でもしっかり勉強すれば合格できる難易度です。

LPIC-2の勉強時間の目安

LPIC-2に合格するためには、100時間ほどの勉強時間が必要です。LPIC-2は中小規模の混合ネットワークを管理する能力を証明する資格です。LPIC-1と比べてより実務的な知識が問われるため、難易度が高くなります。

LPIC-2は、ITSSレベルのレベル2に指定されています。ミドルレベルの位置付けで、一定範囲内の作業であれば独力で担当することができるレベルとされています。情報処理技術者試験では、基本情報技術者試験が同じレベル2に該当します。

LPIC-3の勉強時間の目安

LPIC-3は業界内のプロフェッショナルを目指す人向けの資格です。LPIC-3に合格するためには、1つの試験につき60時間ほどの勉強時間が必要とされています。特定の分野に特化した試験であり、いずれかの資格に合格することでLPIC-3の認定を受けられます。

LPIC-3は、ITSSレベルのレベル3に指定されています。高度IT人材に必要となる基本的な知識や能力を有していると評価されるレベルです。情報処理技術者試験では、応用処理技術者試験がレベル3に該当します。

まとめ

LPICは、大きく3つの種類に分けられており、それぞれ難易度が異なります。ITの知識を持っている方やLinuxの実務経験がある方は必要な勉強時間が短くなる可能性があります。一方で、Linux未経験でもある程度の勉強時間を確保することで十分合格は可能です。勉強スタイルや方法も個人差があるため、確実に合格するためには、計画的に学習することが大切です。