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ITパスポート試験は、IT系の入門資格として人気の資格です。IT系の基礎知識が学べるため、IT未経験者にとっても受験するメリットがあります。はじめてITパスポート試験を受験する方は、試験の難易度や合格率も気になるのではないでしょうか。

そこで本記事では、これからITパスポート試験の受験を考えている方に向けて、試験の難易度・合格率・勉強方法について解説します。

ITパスポート試験とは?

ITパスポート試験は経済産業省が認定するIT系の資格です。独立行政法人IPA(情報処理推進機構)が試験を実施しており、合格することでITに関する基礎的な知識が証明できます。

ITパスポートはIT系資格の入門資格として人気があり、例年多くの方が受験しています。実際に2021年度時点で受験者数の総数は148万人を超えており、IT企業に勤めている方だけでなく、非IT企業に勤めている方も多く受験しています。

他のIT系資格と比べ、難易度もそれほど高くないため、これからIT系の仕事を始めたい人や、全くIT系の知識がない人でも受験しやすい資格です。

参考:ITパスポート試験 応募者データ

ITパスポート試験の出題範囲と難易度

ITパスポートの出題範囲は、ストラテジ系(経営全般)から35問程度、マネジメント系(IT管理)から20問程度、テクノロジ系(IT技術)から45問程度出題されます。

経済産業省が定めるITスキル標準(ITSS)によると、ITパスポート試験の認定レベルは最も難易度の低いエントリレベル(レベル1)となっています。エントリレベルは一般的に自己啓発でも取得できるレベルと言われており、IT系資格の登竜門として位置づけられています。

ITパスポート試験の合格基準と合格率

ITパスポートの合格基準は以下の通りです。

ITパスポート合格基準

総合評価点
600点以上/1,000点(総合評価の満点)

分野別評価点
ストラテジ系  300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
マネジメント系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
テクノロジ系  300点以上/1,000点(分野別評価の満点)

参考:ITパスポート試験 試験内容・出題範囲

合格基準は、試験の総合点に加えて、3つの分野でそれぞれ基準点が設けられています。総合点が合格基準の6割を超えていても、分野別評価点が3割を下回っていた場合は不合格となるため注意が必要です。

ITパスポート試験の合格率

ITパスポート試験の合格率は平均50%前後となっています。合格率からもそれほど難易度が高くないことがわかります。 以下は令和元年以降の受験者数、合格者数、合格率です。

実施年度 受験者数 合格者数 合格率
令和元年 103,812 56,323 54.3%
令和2年 131,788 77,512 58.8%
令和3年 211,144 111,241 52.7%
令和4年※ 51,220 28,320 55.3%

※2022年8月時点で発表されている、令和4年4月~7月の統計です。

参考:情報処理技術者試験統計資料 令和4年7月度 ITパスポート試験

ITパスポート試験の勉強方法

ITパスポート試験は幅広いIT知識の理解が求められる試験であり、合格するためには計画的な学習が大切です。各分野で合格点が設定されているため、分野に偏りなく勉強する必要があります。

過去問と類似の問題が出題されることが多いため、参考書である程度基本を勉強した後、過去問を繰り返し解いて覚えていくような勉強方法が合格の近道です。

試験の難易度からみても独学で十分合格可能な資格ですが、確実に合格を狙うのであれば通信講座などの利用もおすすめです。

ITパスポート試験を受験しよう

ITパスポート試験の申込から受験までの流れを確認しておきましょう。

申込方法

①利用者IDとパスワードの取得

ITパスポート試験の受験申込には、利用者IDとパスワードの登録が必要です。利用者IDは、受験申込や試験結果確認の際に必要となる個人を識別するためのIDです。IPAの公式サイトの手順に従って登録します。

②受験申込

登録が完了したら、マイページから試験会場と日程を選択し、受験料の支払いを行います。受験料の支払にはコンビニでの支払いやクレジットカードの他に、バウチャーチケットを利用することも可能です。

支払い完了後、確認表をダウンロードできるようになります。この確認表が当日の試験表となります。

③受験

試験会場の受付で確認表と本人確認書類を提示して受験します。試験はコンピュータを利用して実施するCBT方式です。試験が終了すると、リアルタイムで採点された試験結果がコンピュータの画面に出力されます。

④合格発表

合格発表は受験月の翌月中旬に公式サイトで発表されます。

参考:ITパスポート試験 試験の流れ

試験日 全国47都道府県の試験会場で随時実施されています。会場によっては複数の時間帯で試験が実施されているため、ご自身の都合に合わせて試験実施日を選択できます。公式サイトでは3ヶ月後までの試験開催状況が確認できます。

参考:ITパスポート 試験開催状況一覧

受験料 ITパスポート試験の受験料は、7,500円(消費税込み)です。

まとめ

ITパスポート試験はITに関する基礎的な知識が証明できる資格です。IT系職種の方だけでなくIT未経験者にとっても受験するメリットがあります。

ITパスポート試験はベンダー試験に比べて受験料が安く、合格率は50%前後と難易度もそれほど高くないため、初めてIT系資格に挑戦する方にもおすすめの資格です。

各分野で合格点が設定されているため分野に偏りなく勉強する必要がありますが、参考書でのインプットと、過去問でのアウトプットを繰り返し行う勉強方法が合格への近道です。

参考:ITパスポート試験 応募者データ
参考:ITパスポート試験 試験内容・出題範囲
参考:情報処理技術者試験統計資料 令和4年7月度 ITパスポート試験
参考:ITパスポート試験 試験の流れ