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ITサービスマネジメントの国際資格として高い知名度を持つ「ITIL」。DX推進やITガバナンス強化の重要性が高まる中で、ITIL資格の取得を目指す人が増えています。

しかし、いざ受験を検討すると「受験料が高い」「研修費や教材費も含めるといくらかかるの?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。そこで本記事では、ITILの受験料や、再受験や更新にかかる費用、教材・研修などの関連コスト、さらに費用を抑えて合格を目指す方法を紹介します。

ITILの受験料はレベルごとに違います

ITILには複数のレベルがあり、受験料は試験のレベルや受験方式によって異なります。

レベル 受験料(税込) 備考
ITIL® Foundation Version 4 67,793円 プロメトリック社(会場受検)
76,385円 オンライン(自宅・オフィス等)
ITIL® 上位試験※ 試験実施機関により異なる 例:PeopleCert社では研修込みで約93,455円

※上位試験の例

  • ● ITIL®︎ スペシャリスト: Create, Deliver & Support(CDS)
  • ● ITIL®︎ スペシャリスト: Drive Stakeholder Value(DSV)
  • ● ITIL®︎ スペシャリスト: High Velocity IT(HVIT)
  • ● ITIL®︎ ストラテジスト: Direct, Plan & Improve(DPI)
  • ● ITIL®︎ スペシャリスト: Monitor, Support & Fulfill(MSF)
  • ● ITIL®︎ スペシャリスト: Plan, Implement and Control(PIC)
  • ● ITIL®︎ スペシャリスト: Collaborate, Assure, and Improve(CAI)

※参考:
PeopleCert
PITIL®4 主要研修資格一覧

再受験や更新にかかる費用

追加費用

ITIL資格の再受験や更新にかかる費用は、試験のレベル、再受験の回数、受験方法、また研修や試験実施機関によって異なります。

1. 再受験にかかる費用

再受験にかかる費用は、受験料と同じです。ただし研修コースによっては、初回不合格時に無料再試験が含まれる場合があります。

2. 更新にかかる費用

ITIL資格には、3年ごとの更新が求められます。更新は以下のいずれかの方法で可能です。

更新方法 費用 備考
資格試験の再受験 受験料 3年ごとに同じ資格試験を再受験し、合格することで認定を維持できます。
費用は上記の再受験費用に準じます。
上位試験の合格 研修費用+受験料 上位試験は別のITIL資格を取得することで、
他のすべてのITIL認定資格の有効期限が最新の取得日から3年間に延長されます。
CPDプログラムへの参加 プログラム参加費 CPD(継続学習)プログラムに参加し、ポイントを獲得することで、
試験を受けずに資格を維持できます。

受験料以外にかかる費用

ITILの学習には、受験料のほかにも教材費・模擬試験・研修費用などの費用が発生します。必要な費用は、独学で進めるか、研修を受講するかで大きく変わります。

1. 研修費用

ITIL 4 Foundation試験は、研修を受けずに独学で受験することも可能です。一方で、上位資格は、認定研修の受講が受験の必須条件とされています。

研修の種類 費用の目安
2~3日間集合研修/ライブオンライン ¥135,300 ~ ¥225,500 程度
eラーニング(オンデマンド) ¥88,000 ~ ¥117,370 程度

2. 教材費

研修を受講する場合、教材費(テキストや演習問題集など)は通常、受講料に含まれています。独学でFoundation試験を受ける場合や、研修の補助として追加で教材を購入する場合は、以下の費用が目安です。

教材の種類 費用の目安
公式書籍(テキスト) ¥5,000 ~ ¥7,000 程度/冊
市販の参考書・問題集 ¥3,000 ~ ¥6,000 程度/冊
模擬試験(単体) ¥2,000 ~ ¥5,000 程度

ITILの資格取得を検討する際は、「受験料」+「研修・教材費」を含めたトータルコストで比較するのがオススメです。多くの認定研修コースでは、試験料込み・無料再受験付きのプランが用意されており、結果的にコストを抑えられるケースもあります。

また、Foundation試験であれば、独学でも十分に合格可能です。独学の場合は教材費のみで済むことが多く、「受験料+教材費」で資格取得を目指すことができます。

お得にITIL受験する方法

ITILの受験料は決して安くはありませんが、受験方法や申し込み経路を工夫することで、費用を抑えることができます。ここでは、お得な受験方法をいくつか紹介します。

バウチャーチケットを利用する

ITILの試験実施機関から直接申し込む代わりに、認定パートナーや販売代理店が販売するバウチャーチケットを利用することで、通常より安く受験できます。

Foundation試験なら、バウチャーチケット購入センターで約20%割引を受けることができるため、お得です。バウチャーによっては、公式電子書籍が付いていることもあり、教材費の節約にもつながります。

認定試験付きeラーニングを活用する

独学に不安がある場合は、集合研修よりも費用を抑えられるeラーニングを選ぶのがオススメです。多くのオンライン講座では、学習動画・模擬試験・試験バウチャーがセットになっており、「自分のペースで学べるうえに、費用も抑えられる」点がメリットです。

再受験オプション付きパッケージを選ぶ

ITIL試験は、不合格だった場合に再受験料が発生します。そのため、最初から「再受験オプション付き」を選んでおくと安心です。初回試験で不合格になっても追加費用なしで再挑戦できるため、結果的にお得になる場合があります。

企業の教育制度を利用する

勤務先によっては、資格取得支援制度を設けており、受験料や教材費を会社が全額または一部補助してくれる場合があります。また、資格を取得した社員に報奨金が支給されるケースも少なくありません。

ITILは、DX推進やITガバナンス強化にも直結する資格であるため、多くの企業でキャリア形成支援や人材育成プログラムの対象資格として位置づけられています。勤務先の制度を確認してみましょう。

まとめ

ITIL資格の受験料は、レベルや受験方式によって異なります。教材費や研修費などを含めると総額は高くなりますが、バウチャーチケットや認定試験付きのeラーニングコースを活用すれば、費用を抑えつつ効率的に合格を目指すことができます。

自分に合った学習スタイルとコストプランを見極め、ITIL資格の取得を次のキャリアステップへとつなげていきましょう。ITIL資格の取得を検討している方は、割引価格で申し込める「バウチャーチケット」の活用も検討してみましょう。