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近年、日本国内で需要が高まっているのがIT人材です。企業はDXの推進が課題となっており、その中心を担うIT人材を必要としています。国でもデジタル庁を立ち上げるなど、世界との競争においての必要性がようやく認識されてきました。

この状況を打開するためにはデジタル技術の活用が必要であり、その実現に必要とされるのがIT人材なのです。

IT人材に必要となるのがITスキルの保有ですが、ITスキルは形のあるものではないため、実力を証明するのは簡単ではありません。

そこで有効なのがIT資格の取得です。IT資格を保有することにより、公正な立場からITスキルを示すことが可能となります。現在、IT系の仕事をしている場合にも、これからIT系のスキルを伸ばしたい場合にも有効です。

本記事ではITスキルの保有を示すことのできるIT資格を人気、難易度の面でランキングしてご紹介します。

IT資格を取得するメリット

IT資格にはターゲットの違う2種類があります。それぞれのターゲット向けにメリットを紹介します。

ITエンジニア向けIT資格

ITの専門家であるITエンジニア向けの資格です。ITエンジニアのキャリアアップに必要なITスキルの保有を示すことができます。ITエンジニアが社内でのキャリア形成や、転職時のアピールポイントとして利用できることがメリットです。

非IT職向けIT資格

ITエンジニアでなくともITを使わない職種は今や少なくなっています。どのような業務でもPCやITシステムの活用が必須となっており、そのための利用スキルや管理能力などを示す事ができるのが非IT職向けの資格です。

ITサービスマネジメント、セキュリティ対策、プロジェクトマネジメントなどの非IT系職種でも付加価値のあるスキルを示すことができる事がメリットとなります。IT系職種へのキャリアチェンジのための足がかりとなることもメリットです。

IT資格の種類と難易度

IT資格は認定を行う団体により国家資格、ベンダーニュートラル資格、ベンダー資格の3つに分けられます

国家資格

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が試験を運営し、経済産業省により認定が行われる情報処理技術者試験は国によるITスキルの資格です。ITエンジニアとしての幅広いスキルを示すことができます。

ベンダーニュートラル資格

特定のITスキル分野に関して、ベンダーに依存しないスキルの保有を示す資格です。各種の技術振興を行うNPOなどによって運営されており、ITベンダーに依存しないスキルの保有を示せます。

ベンダー資格

各種のITベンダーによって提供される資格試験です。ベンダーの提供するIT技術に関して特化したスキルを示すことができる資格です。

難易度については、特定非営利活動法人スキル標準ユーザー協会の提供する「ITSSキャリアフレームワークと認定試験・資格の関係」を参照してみましょう。スキルレベルと専門分野に関する関係が分かります。

2021年IT資格の人気ランキング

※下記の順位付けは本記事独自のランキングです。

ITエンジニア向け資格

順位 資格
1位 情報処理技術者 基本情報技術者試験
2位 LPIC
3位 情報処理技術者 プロジェクトマネージャ試験
4位 PMP
5位 AWS認定試験

非IT職向け資格

順位 資格
1位 情報セキュリティマネジメント試験
2位 ITパスポート
3位 ITIL
4位 MOS
5位 ITコーディネータ

ITエンジニア向け

1位 情報処理技術者 基本情報技術者試験

難易度:ITの素養があるIT業界未経験者が200時間の勉強が必要とされます。

情報処理技術者試験の中でもエントリレベルにあたり、エンジニアとして必要な基礎知識を持つことを示す試験です。

エントリレベルですが、ハードウェア、ソフトウェア、プログラミングからプロジェクトマネジメントまで出題範囲は広く、対策が必須となります。その分、取得すれば、学習意欲があり、取り組んで一定の結果に結びつけることができることを示せる資格です。

2位 LPIC

難易度:3段階のレベルに分かれており、Linuxの管理者レベル、Linuxのエンジニアレベル、Linux各分野のスペシャリストに相当します。

LPI(Linux Professional Institute)という世界的なLinux技術者を支援する団体による認定資格です。サーバーなどのOSに利用されるLinuxについての知識・スキルを問われる試験です。

Linuxエンジニアとしてグローバルに認められる資格です。ベンダーフリーのためエンジニアのキャリア構築に活かすことができます。Linux環境を用意しての学習が必要となります。

3位 情報処理技術者 プロジェクトマネージャ試験

難易度:ITエンジニアとして10年程度の実務経験を持つエンジニア向けで、対策学習が必須となります。情報処理技術者試験の最難関試験の一つといわれています。

情報処理技術者試験の中でもシステム開発プロジェクトの責任者であるプロジェクトマネージャ―向けの試験です。

システム開発プロジェクトの責任者としてのスキルを示せ、国内では知名度が高く、転職にも有利に働く資格です。

4位 PMP

難易度:試験対象者は4500時間以上の実務経験が必要とされています。100時間以上の試験対策学習が標準的学習量です。

PMP(Project Management Professional)はアメリカ合衆国の非営利団体であるプロジェクトマネジメント協会により運営される、プロジェクトマネジメントに関する国際資格です。

世界的に有名なプロジェクトマネジメント資格です。IT業界に限らず、プロジェクトマネジメントが必要な仕事認められるデファクトスタンダードと認知されています。

5位 AWS認定試験

難易度:基礎レベルで6か月、アソシエイトで1年、プロフェッショナルで2年の実務経験が問われる難易度です。ただし、実務経験は必須ではなく、試験対策は可能です。

Amazonによって提供されるクラウドサービスhttps://voucherticket.jp/AWS(Amazon Web Services)についてのスキルを示すことができる資格です。

業界トップシェアを持つクラウドベンダーAWS(Amazon Web Services)に関するスキルを問われる認定試験です。基礎、アソシエイト、プロフェッショナルおよび専門知識というジャンルに分かれています。多くの企業で採用されている技術であり、実践的なスキルを示せるため、転職時も有用です。

非IT職向け

1位 情報セキュリティマネジメント試験

難易度:一般に200時間の学習が必要といわれています。

情報処理技術者試験の一つで、情報セキュリティマネジメントを担う人材の育成を目的とした試験です。IT業に限らず情報セキュリティに関するスキルは非常に需要が高いです。国家資格でもあり、スキルを分かりやすく示すことができます。

2位 ITパスポート

難易度:合格には前提知識がない場合には100時間程度の学習が必要とされています。

情報処理技術者試験の一つで、情報システムを利用するITユーザに必要となるスキル・知識を問う試験です。 ITの利用者としてのスキルを示せる資格です。職業人として、ITスキル、リテラシーを持つことを示すことができます。国家資格でもあり、国内では非常に知名度が高いところもポイントです。

3位 ITIL

難易度:基礎レベルのファンデーションは学習時間20時間程度が必要とされています。

ITIL (Information Technology Infrastructure Library)はITサービスマネジメントに関するベストプラクティスをまとめたものです。その知識とスキルを問われる試験・資格制度があります。

システム運用管理のスキルを問われる資格です。世界的な資格であり、デファクトスタンダードともいわれています。ITILファンデーション、ITILスペシャリスト、ITILストラテジスト、ITILリーダーの各レベルに分かれています。

4位 MOS

難易度:試験にもよりますが、普段Office製品を利用していれば40時間程度が目安です。

MOS(Microsoft Office Specialist)は株式会社 オデッセイ コミュニケーションズにより運営されるマイクロソフトのオフィス製品のスキルを証明する民間資格です。

Word、Power Point、ExcelなどのMicrosoft社のOfficeシリーズに関するスキルを示せる資格です。あらゆる企業で利用されているソフトウェアであり、応用できる幅の広い資格です。

5位 ITコーディネータ

難易度:IT関連職種に従事していれば30時間~、未経験からは200時間~が目安とされています。

特定非営利活動法人ITコーディネータ協会により運営される「ITと企業経営両方の知識を持ち、経営者の経営戦略を実現するIT化支援サービスを行う専門家」向けの資格試験です。

IT経営プロフェッショナルのスキルを示せる試験です。ITコンサルタントを目指す場合にも有用となります。

まとめ

IT資格は国家資格、ベンダーニュートラル資格、ベンダー資格に分類されます。また、ITエンジニアが身に着けたい資格と、ITの利用者が取得する資格が存在します。

資格取得はITエンジニアにとってはキャリアの構築に役立ち、非IT職からIT職を目指す場合にも有効です。ITエンジニア以外の場合にも、ITシステムの管理者、セキュリティ担当者、プロジェクトマネジメントなど業務に役立てる機会が増えています。

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