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IT系のエンジニアとして就職や転職を考えている方はもちろんのこと、既にエンジニアとして働いている方の中には、スキルアップの手段として資格取得を考えている方もいるのではないでしょうか?

IT系資格は、国が認定するものや民間が認定するものなど多岐にわたります。資格取得を検討している方の中には、民間資格より国家資格の方が有利なのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、民間資格の中にもエンジニアとしてのスキルアップに役立つ資格もあります。

そこで、本記事では、IT系の資格と認定の違いや、各種資格の違いについて解説します。スキルアップのために民間のIT資格をおすすめする理由についても紹介しますので、資格取得を検討している方は是非参考にしてください。

IT系の資格と認定の違い

IT系の資格について説明する上で、混同しやすいのが、資格と認定という言葉の違いです。どちらも第三者がスキルや能力を証明するものですが、厳密には意味合いが異なります。

資格は、その業務独占または名称独占があるものと定められています。看護士、医師、弁護士など、免許(ライセンス)がないと業務に従事できないものが資格です。IT系の資格であれば、LANケーブルの配線や末端処理に従事する際に必要となる「電気通信工事担任者資格」などが、資格にあたります。

認定は、一定の実力や能力があると認められることと定められていますが、業務に従事する上で必ず必要なものではありません。たとえば、情報処理技術者認定試験に合格することで情報処理技術者としての能力が認定されますが、情報処理技術者認定試験に合格していなくてもITエンジニアとして働くことはできます。

IT系の国家資格、公的資格、民間資格の違い

IT系の資格は大きく3つに分類されます。以下では、それぞれの特徴について解説します。

IT系の国家資格

国家資格は国が認定する資格であり、製品に特化しない知識を求められるのが特徴です。資格に有効期限がなく、民間資格よりも受験料が安い傾向があります。幅広い知識を求められることが多く、難易度も高い傾向にあります。主な資格としては、経済産業省が認定する「ITパスポート」や「基本情報技術者試験」などがあります。

IT系の公的資格

公的資格は、民間団体や公益法人が実施し、日本の各省庁や大臣が認定する資格や検定のことです。主な資格としては、「日商 PC 検定」「電子メール活用能力検定」「EC(電子商取引)実戦能力検定」「情報検索基礎・応用能力」「認定情報技術者」などがあります。

IT機器を効率的に活用するための知識やスキルを認定するものが多く、難易度がそれほど高くなく合格率も高いのが特徴です。

IT系の民間資格

民間資格は、民間の企業が自社の製品に関する知識や技術が一定水準以上あることを認定するものであり、ベンダー資格とも呼ばれます。有効期限が設けられており、数年ごとに再度試験を受けて合格することで更新できます。受験費用は比較的高額であることが特徴です。

レベルごとに試験が分かれており、高いレベルになるほど試験の難易度も上がります。主な資格としては、Cisco認定資格や、AWS認定資格、Linux認定資格などがあります。

民間のIT資格には意味がない?

民間資格は、国家資格のように国が認める資格ではありません。問われる内容も民間の製品に特化したものであり、幅広く汎用的なIT知識が求められません。そのため、民間のIT資格は意味がないと言われることもあります。

しかし、民間資格の取得は、IT系エンジニアとして即戦力となることを証明する資格であるという面があります。

IT系のエンジニアは、ネットワーク機器、サーバー、クラウドなど様々な製品やサービスを利用してシステムを構築します。それらの製品に対する知識は業務に携わる上で必須です。自分自身が目指す方向性と一致する分野や製品の資格を取得することで、スキルアップにつながるだけでなく、就職や転職で即戦力となれることをアピールできます。

たとえば、ネットワークの構築には、Cisco社のルータやスイッチが多く使われています。Cisco認定資格を取得することで、製品の基本的な設定ができることを証明できます。クラウドサービスでは、Amazon社が提供するAWSが高いシェアを占めています。AWS認定資格を取得することで、AWSに関する知識やスキルを証明できます。

まとめ

IT系の資格と認定の違いや、各種資格の違い、民間のIT資格をおすすめする理由について解説しました。幅広いIT知識を身に付け、就職でアピールしたい方には、ITパスポートや基本情報技術者試験などの国家資格の取得が最適です。

一方で、IT系エンジニアとして即戦力となりたい、スキルアップを目指したい方には民間のIT資格もおすすめです。実践で役立つ知識やスキルが身に付き、スキルアップやキャリアアップにつながります。即戦力となるIT系エンジニアを目指す方は、民間のIT系資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。

参考:エンジニアのキャリアアップを目指す方必見!IT資格と難易度